2022年3月24日木曜日

2022年3月24日~March 24, 2022

 


- Yellow little flame -

TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 using 31mm Extension Tube on hand
Shutter Speed = 1/1600 sec, ISO = 200, AE = 1.00, 
Color temperature = 3810K

今日のお題も黄色のスイセンです。
強い日差しを受けて外縁の花弁が輝いていたのでそれを画にしてみました。

動きのある写真について少し書いておきます。

絵画やデザインの世界には「視線誘導」という言葉があります。
写真でもたまに目にします。
詳しいことは省きますが、視線の法則に従って情報や様々な要素を配置すると人の理解が早いと言われていて、この視線の法則に従った配置等を「視線誘導」というようです。

視線誘導を積極的に使って、”動き”のある写真(画)を構成しよう(=構図を決める)というのが”動き”を考えたフレーミングだと理解してください。

実は、人の視線を誘導するものは視線の法則だけでなく、様々あることがマイケル・フリーマンの著書に書かれています。
その一つにフレームのアスペクト比があります。
縦位置の写真の場合、視線は基本上下に動きやすくなります。
同じ縦位置でも、横幅が広くなるに連れ、視線の法則による(ZとかFとか)視線の動きが強くなり、細いと横の動きが弱くなってきます。
極端な例が掛け軸で、視線は上から下、下から上にしか動かず、それによって山谷の高低差や遠近を表現しています。
更に暈しを効果的に使って、高低差や遠近を強調したりしています。

この写真ではスイセンの花弁の形を利用して、黄色の炎を表現したかったので、縦位置としました。
これで視線が上下に動きやすくなります。
更に花弁のSの字カーブも視線を上下に誘導します。
RAW現像で、背景を暗く抑え花弁を浮き立たせることで炎感を出し、上を明るく、下を暗くすることで更に視線の上下への誘導を強調しました。

人は最初に明るいところに目が行きます。そこから縦長のフレームとS字の効果で視線は下に誘導され、フレームの一番下で反転して上へと向かいます。
これが繰り返されることで、炎が立ち上っているような雰囲気が醸し出される(はず^^;)。
上下の視線誘導を考えると、主題はど真ん中、(余分なものが写らないように)上下は切り詰める構図が必然的に決まりました。


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